ワインの飲み頃とは

飲み頃の判断

【ワインの飲み頃とは】

Chateau Haut-Bailly 1994

「まだ若い印象のワイン」

「飲み頃を迎えたワイン」

「頂を越えたワイン」

上記のワインに、どんな印象を持たれるでしょうか?

a wooden barrel
Photo by Los Muertos Crew on Pexels.com

彼(彼女)が今どのような状態にあるのかを識るために、

色調や粘性、酸、タンニン、果実味の角の立ち方などからどんなキャラクターなのか紐解いていくわけですが、ワインショップの店頭ポップやネット販売時にも書かれていたりする「飲み頃」も、延長線上に見えてきます。


ブドウの熟成具合や、造り手のキャラクターなどによる影響を受けて際立つ「飲み頃」について、考えさせてくれるワインのご紹介です🍷

フランス・ボルドー地方 ぺサック・レオニャンで造られる「シャトー・オーバイィ」。

ぺサック・レオニャン地区で造られるワインの中でも、長熟なワインとして知られています。

1994年は93年同様、完熟を迎えるはずだった9月に雨が多く、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体とするワイン造りは非常に苦労の多かった年。

「シャトー・オーバイィ」も例外ではなく、

タンニンの主張が弱く、強固な果実味のキャラクターが控えめで、

全体の印象としては、とてもエレガントに仕上がったヴィンテージとなりました👸✨

つまり、「熟成は効くが、通年よりは早めに飲み頃を迎えるワイン」となります。

a romantic elderly couple celebrating their anniversary
Photo by Yaroslav Shuraev on Pexels.com

1994ヴィンテージ

ソムリエール西山のテイスティング予想では、恐らく5年ほど前がピーク「飲み頃」です。

もちろん、

偉大なワインであることに変わりはありません。


偉大なワインであることに変わりはない

「シャトー・オーバイィ」のキャラクターも感じとることはできます。しかし、本来あるべきはずの「力強さ」や「凝縮感」が完全に液体に溶け込み、汲み取ろうとしてもサラサラと指の隙間から逃げてしまいます。

「すごかったろうな、ピーク」という気持ちと共にあるのは、

「これはこれで、1つの立派な作品である」という気持ちです。

輝かしい主役になれる力はもうないかもしれないけど、お料理と一緒に楽しんだり、夜にゆっくり飲む時には、「主演助演賞」はまだまだ狙えるぜ、という感じです🥸✨


初めて「シャトー・オーバイィ」を飲む方へ

1994ヴィンテージを飲む時、しっかりと上記を理解したうえで、

「あ、熟成しきったオーバイィはこんな感じなんだ」と、心にメモをして欲しいのです。

ピーク(飲み頃の頂)を越えた=もう飲めない(まずい)ではない、ということ。

27年の歴史がそこにはしっかりとあるのです。

実店舗ではその想いを直接ご案内できるので、破格で販売しています。

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